ライフスキル教育プロジェクト・マニュアルの開発
教育協力NGOネットワーク(JNNE)
片山 信彦
1. 事業の目的
開発途上国が抱えるさまざまな課題−HIV/AIDS、環境破壊、貧困、児童労働、地雷被害−の予防および解決のための前提となる知育、徳育、体育の基礎を構成するライフスキルに関して、読書推進教育、HIV/AIDS予防・共生教育という2つのテーマについて、ライフスキル教育のニーズ調査、計画立案、実施、評価というプロジェクトサイクルのマニュアルの開発を行う。
2. 事業の実施方法・具体的な活動内容
- 実施方法
教育協力NGOネットワーク(JNNE)の加盟団体である、ワールドビジョンジャパン、アフリカ地域開発市民の会、ラオスのこども、シャンティ国際ボランティア会、外部専門家によってタスクチームを構成し、調査を実施する。タスクチームでは、先行文献・研究のレビュー、海外調査、マニュアル執筆を担う。
- 活動内容
先行文献・研究のレビュー後、ライフスキル教育に関する知識を深めるためのタスクチームメンバー専門家による勉強会を実施し、マニュアル項目案、海外調査項目の検討を行う。
海外調査では、HIV/AIDSの予防ならびに感染者に対する差別や偏見をなくすことを目的とするHIV/AIDS教育について、ケニア調査を実施、読書推進教育については、ラオス、タイ、カンボジア調査を実施する。ライフスキルの多様な学習領域の中でこれらのテーマを設定する理由は、第一にHIV/AIDSおよび読書推進は、ともに開発途上国において優先度の高い課題であること、第二に昨年度実施した調査からこれらのテーマについて日本のNGOは比較的経験が豊富であること、からである。なお、本事業でのライフスキル教育は、学校教育と学校外教育ならびに子どもと成人の両方をテーマに応じて扱う。
調査後、タスクチーム会合において、調査報告を実施し、マニュアル項目の見直しを行ってから、マニュアル執筆を行う。
3. 事業の成果
H18、19年度の2年間で2つのテーマ(読書推進、HIV/AIDS予防・共生のための教育)についてのライフスキル教育プロジェクトのマニュアルを開発する。英語版と日本語版で各300部作成する。