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日本と南アフリカの小中学校連携を軸とするESDモデルの構築実践の試み

国際基督教大学

1 概要

本事業は、日本と南アフリカ共和国の大学が協力し、双方の小中学校間の連携を軸とするESDモデルを構築し、学校現場でのモデル実践を試み、教材や教授法のような成果物として形の残る研究実践活動と位置づけている。平成20年度に引き続き、既に締結している大学間学術交流協定を基礎に、双方の国の小中学校教員を交えた共同研究ネットワークを形成し、日本と南アフリカの児童生徒(特に4?6学年を対象)が「持続可能な開発」について共に考え、共有できる価値観を理解しあえる教育モジュールを開発する。その内容はビデオレポートとして作成し、関係希望者と共有できるようにもする。双方の大学が保有するICT通信設備やその他のIT技術を活用する事により、事業の効率的実施を図る。また事業の一部として、参加している教員と関係者が双方の小中学校を訪問し、セミナーやワークショップを通してお互いが共に双方の教育現場の長所を取り入れた研究開発を試みる機会を積極的に事業の一部として取り入れる。

2 目標

本事業は、初等・中等教育レベルのESDモジュール(カリキュラム構成、教材、教授法を含む)の開発を内容とする2年計画の2年目である。今年度の目標は、実質的なモジュール開発と必要な範囲での修正を行い、実際に参加小学校においてそのモジュールを使って授業を行うことである。平成20年度に構築された大学・小中学校の共同研究ネットワークを活用して、授業実践やワークショップを行いながらESDモジュールを完成し、セミナーを開催してその成果を広く両国の初等教育およびESD関係者に伝えることを目指す。日本でもアフリカでも学校教育へのESDの組み込みには、長期にわたる働きかけが必要と考えられることから、本事業の副次的目標として、「国連ESDの10年」の時間軸にあわせた開発モジュールの実践・評価計画を作成することを目指す。持続可能で民主的な社会を目指す我が国の「科学技術の智」が、国際教育協力の実践を通して、南アフリカのみならず広く世界で共有されること、そしてその実現に向けて我が国の教育関係者が主導的な役割を果たすことのモデルとなる事業とするよう心がける。

3 成果物

    • 小・中・高一貫のESDモジュール(カリキュラム構成、教材、教授法を含む):和英版
    • ESDモジュール開発プロジェクト紹介ビデオ:和英版
    • 事業報告書(ESDモジュールの実践活用の評価を含む):和英版
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