途上国における持続的開発を目指した工学系大学設立構想
へのわが国の複数大学協働による設立支援モデル形成
東京大学
1. 概要
日・印の首脳会談での合意に基づき、現在インドの新設IIT(Indian Institute of Technology Hyderabad)への設立協力に、政府・大学・民間企業合同で取り組んでいる。日本型の教育・研究を反映した工学系大学を設立する本案件は、同時に工学分野における高質の教育と研究を通じて、インド社会の持続的発展の促進に寄与するものである。本活動では、インドIIT設立構想への我が国複数大学協同による取組をモデルとして、ESDの観点を踏まえつつ、取組の意義や課題を抽出し、政策提言を行うものとする。
インドの新設IIT設立への協力を行うにあたり、まずはインド側との打合せを十分に行い、具体的な協力内容について協議を行う。電子メール等を用いての連絡調整のほか、日本側の実務者が現地に赴き、インド側協力者を交えての実務者会合、また現地視察を行い実現可能性についての検討を行う。その他、必要に応じてインド側の実務者を日本に招へいし、実際に今回日本が協力する新設IITの特色となる日本型の教育及び研究に触れる機会を設け、現地での導入をスムーズに行う。
2. 目標
途上国における持続的開発を目指した工学系大学設立構想への我が国の複数大学協同による設立支援について、その取組意義、メリット、大学における協力活動展開に際しての課題等を、新設IITへの協力をモデルとして抽出・整理し、政策提言を含めた報告書としてとりまとめる。
インド側との会合を十分に行い、日本が行う具体的な協力内容を確定し、併せて実現可能性について検討する。新設IITへの協力の初期段階として双方で十分な情報交換を行い、今後の計画実施に必要な素地を整える。
3. 成果物
政策提言を含めた報告書(活動概要、我が国の大学においてネットワーク型による途上国における工学系大学設立協力に取り組む意義・メリット、大学における協力活動展開に際しての課題、提言)