持続可能な開発のための教育(ESD)
愛媛大学
1 概要
本事業では,愛媛大学が文科省現代GP採択事業として構築してきた環境ESD指導者養成カリキュラムをわが国の高等教育におけるESDモデルとして,今後,開発途上国における教育協力促進のために国際的に適用できるかについてその可能性を探るため,アフリカ・モザンビーク共和国との国際協力に焦点を当て,環境ESD分野における国際協力の推進に関する国際シンポジウムおよびワークショップを愛媛県で開催する。国際シンポジウムでは,日本,モザンビーク共和国両国の環境ESDに関する取り組みと今後の計画について情報を交換する。また,ワークショップでは,次年度以降の両国間の国際協力につながる具体的な環境ESD国際協力計画を策定することを目標とする。
2 目標
本事業の中で開催する国際シンポジウム・ワークショップでは,農村開発,沿岸開発,医療開発,平和開発の4つのテーマを取り上げる。なお,テーマは招へいする講師の専門に対応して変更される可能性もある。
- 国際シンポジウム:
上記テーマについて,モザンビーク・日本双方の代表から,1)両国の環境ESDに関わる問題・課題・ポテンシャルについての情報提示,2)環境ESD実践事例について報告を受け,両国間の環境ESD関連分野の相互理解を促進すること,3)国内外に双方の活動を広く広報することを目標とする。
- ワークショップ:
実施者・当事者の参加による分科会形式をとり,4テーマに分かれて,1)各国の現状や実践事例のポテンシャルについて分析を行い,討論を通じて2)高等教育と地域との協働による環境ESD展開の可能性と,3)世界に発信することのできるモザンビーク・日本両国の協働による具体的な環境ESD実施計画を策定することを目標とする。さらに国際協力イニシアティブ・活動領域1「教育研究に関する我が国の経験の活用」への申請にむけて,構築すべき教育モデルについて,対象分野ないし方法論の絞り込みを行う。
3 成果物
1.IT技術を活用した情報の公表
a. | ホームページによる情報の公表:愛媛大学現代GP環境ESDプロジェクトで構築したホームページを通して,本事業の準備,実施,総括の各段階においてオンタイムで情報を更新・発信する。 |
b. | Web映像ストリーミング技術の利用:本技術を利用して,シンポジウム当日の映像を国内はもとより全世界に向けて発信する。 |
c. | E-learningシステムの利用:リアルタイムで映像を閲覧できない聴講希望者に対応するため,愛媛大学現代GP環境ESDプロジェクトで構築したE-Learningシステムを活用し,映像データのデータベース化とウェブによる配信を行うとともに, DVD媒体により配布,公表する。 |
d. | a)ICT技術の活用:今後の両国間の円滑な情報交換手段を準備するため,愛媛大学とLurio大学およびEduardo Mondlane大学とを映像回線で結び,シンポジウムの模様をリアルタイムで共有することを試みる。 |
2.報告書の作成公表
a. | 報告書の作成:実施するシンポジウム,ワークショップの概要を報告書として取りまとめる。 |
※ | PDF報告書作成: 上記報告書に加えて,講演内容などのテープ起こし原稿などを収録した報告書をPDF化しウェブにて配信する。なお,PDF報告書は本事業経費を使用しない。
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※ | なお,本事業により実施するシンポジウム・ワークショップは英語を公用語とし,必要に応じて留学生を活用した通訳を介して言語障壁を解消して,十分な情報交換ができるように留意する。また,活字媒体はすべて英語,日本語の両言語で発行する予定である。
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